美しいラインにこだわったボトルデザインの軌跡
| パッケージデザインストーリー Part3「美しいラインにこだわったボトルデザインの軌跡」 こだわり抜いたのは洗練されたフォルム! 「毛髪の専門アイテム」そして「髪を美しくするヘアサロンアイテム」の両面を伝える…というコンセプトに行き着いたデザイナーのIは、早速、ボトルデザインのイメージスケッチを重ねていった。 デザインの中で何よりもこだわったのがボトルの「フォルム」だった。従来のまっすぐな円柱型は安定感があって機能的だが、あか抜けているとか言いがたく、これから目指す若い女性にも好まれための「メディカルヘアエステ」発想にはなじまない。そう考えたIのこだわりから生まれたボトルなのである。 オーソドックスな円柱形をベースに、中央をシェイプさせた形のボトル…これがIが考えに考え抜いたフォルムだった。例えて言うなら双子座のマークのよう、そしてまるで美しくシェイプされた女性のウエストのような洗練されたラインだった。 美しさ+機能性+伝達力=高品質プロダクトデザイン ![]() デザインイメージが決定するとモックアップ(木型)の制作に入った。実際に立体にしてみて、さまざまな角度からよりデザインを練っていく。 「プロダクトデザイン」が単なる見た目の美しさだけを追求するものではなく、機能性やユーザーへのコミュニケーションを兼ねたものであるからこそ、このプロセスはとても大事である。 平面のデザインにも大変な部分はあるが、プロダクトデザインの場合、紙の上ではいいデザインでも実際に立体にしてみるとイメージと違ったり、逆に紙のスケッチではぱっとしなくてもいざ立体にするとよいデザインになることもある。 もちろんプロのデザイナーはその辺りの感覚はつかんでいるのだが、プロダクトデザインには多くの人がかかわるため「モックアップ」という立体の木型で共通のイメージを持っておくこと。機能面も含めた紙のデザインでは気づかなかった問題点を検討することは、ボトルデザインの肝といっても過言ではなかった。 ドレッサーの上にあってもおしゃれなボトルを! 「メディカルヘアエステ」…新生テタリスのキーワードとなるその言葉には、さまざまな意味が込められている。毛髪の悩みやトラブルをサポートとしてく「専門アイテム」でありながら、美しさ・質感を育てる「ヘアサロンアイテム」としての顔も両立させていく。それが新生テタリスの正体であった。 「老若男女に好まれながら、テタリスの顔としての個性を出す」という呪縛に捕われると曖昧で無難なデザインになってしまうところであったが、「毛髪の専門アイテムであり、髪を美しくするヘアサロンアイテムである」という考え方に主眼を置くと、明確なデザインコンセプトが見えてくる。 「メディカルヘアエステ」を伝えられれば、結果として老若男女に愛されるデザインになるはず! IとTはそれを信じて、暗闇の中で一筋の光に向かっていった。同じデザインでも180度印象を変えてしまうもの…それがカラーリングである。 新生テタリスにふさわしいカラーは何か?という追求が始まり、10案に及ぶカラーバリエーションで検討された。行き着いた結論は、ビビッドな原色ではなく優しくソフトな中間色をベースにしたカラー。 商品ロゴは「これでもか」と大きく強調するのではなく、シンプルに上品に配する。店頭販売ではないため「目立たせる」「自己主張する」よりも、デリケート商品という一面も配慮して「ドレッサーの上にあってもおしゃれ」なボトルデザインを目指した。 そして「今、市場で受け入れられているカラーは?」というマーケティング視点も含めて吟味された。その結果、ターゲット女性の人気も高く、コスメなど美容商品のヒット作のパッケージにも活用されている「パープル」を貴重にしたものが選ばれた。男性にも女性にも受け入れられやすく、気品と高級感、そしてメディカルイメージも醸し出すというすべての条件にもフィットしたカラー。女性プロデューサーのTもパープル案を気に入っていた。 ところが…デザインとカラーがほぼ決まり、いよいよ試作品製作にかかろうとした時に、ひとつ問題が起こってしまったのだった。 Vol.4へ続く | ||
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